安心・納得!マンション購入者の満足度から見えてくるもの
私の家にはマンションの折込チラシが毎日たくさん届きます。どの広告を見ても魅力的で、こんな素敵なマンション生活ができたら...と想像してみるだけでワクワクしてしまいます。
みなさんも気になる物件が見つかったら、詳しい最新の情報を検討して、資料請求やモデルルーム見学をしてみましょう。
マンションのモデルルームは、基本プランをベースにしながら見栄えのいいものを設定します。空間には洗練されたインテリアコーディネートが施され、「見るだけ」と思って来た人までも魅了するようなつくりです。そんな夢のような新生活を確信して、やっとの思いで手に入れたマンション。いざ実生活を始めてみると「こんなはずではなかった...」とギャップを感じることも多いようです。
「リビングの広い間取りを選んだつもりが、実際に家具を入れてみたら意外と狭くなってしまった」「日当たりの良い、開放感のある部屋を選んだら、結構外からの目線が気になった」「駅に近いマンションを選んだら電車の騒音がうるさかった」「住み心地がいいと思って上層階を選んだら、エレベーターがなかなか来なかった」その他、「収納が足りない」「生活動線がいまひとつ」などなど。
以下のグラフは、マンション入居後の満足度を表しています。
■マンション居住者の満足度(全体)(データ元:旧住宅金融公庫)
全般的には「たいへん満足」「やや満足」が約88%と高い割合を占めています。
みなさん、自分が選んだマンションには一応納得しているようですね。
ではどの項目で満足度が高いのか、検証してみましょう。
■マンションの居住者の満足度(項目別)
項目別で見ると、「広さ」や「日当たり」などの満足度が80%を超えている一方で、「駐車場可能台数」「駐車場の広さ」「上階から伝わる音」「屋外から伝わる音」「窓ガラスの防犯性能」「窓の防犯センサー」は「多少不満」と「大変不満」を合わせた割合が3分の1を超えています。駐車場の広さを目で確認したり、日常の生活音を確かめたりというのは、実際にマンションに入居してみないと分かりづらいですよね。
最近のマンションはセキュリティシステムが進化して、オートロックはもちろんのこと防犯カメラが複数設置され、警備会社とも提携していることが多いです。各住戸には、ドアロックの不正解錠がしにくいディンプルキーや防犯サムターンなどが採用されています。また複層ガラスや二重床・二重天井など、快適性が向上する設備・構造が充実しているので、今後はもう少し「満足」のポイントが上昇するかも知れません。
マンション選びは「良い部分ばかりに目を奪われてしまった」「限られた予算の中で、希望の立地と、欲しい間取り・面積のバランスがとれなかった」などと後悔するのは避けたいものです。そのためにも実際の生活をできるだけ正確にシミュレーションしてイメージすることが大切です。そういう意味でもやっぱりモデルルーム見学は重要ですよね。
ところで、一般的に分譲マンションは建物が完成する前に販売されることが大半です。まだ現実には存在しない「未完成」のマンションの広告を見て、竣工後の建物や住空間、そしてそこで生活をしている「未来の自分」の姿を想像できるものでしょうか?
完成前にマンションを購入するメリットは、場合によりますが、間取り変更やカラーセレクトの実現性があること。一方、完成済のマンションの場合は、すべて出来上がった状態で購入するため、間取りや設備・仕様の変更は難しくなります。ポイントは、自分の目で実物を確かめられるので間違いがないということではないでしょうか。
これからお目当ての物件を見に行こうと考えている方は、「完成済」のマンションを候補に加えてみてはいかがでしょうか。完成済の目印は、建築概要の「入居時期」の項目に(即入居可)が記されていること。またマンションDBのモデルルーム情報欄に「建物内モデルルーム公開」などと書いている物件もほぼ「完成済」と考えていいでしょう。