季節的にはバカンス気分?リゾートっぽい物件はいかが
数年前、2007年問題という言葉が話題になりました。これは、「2007年に団塊世代が一斉に定年を迎え、労働構造の変化が企業体力の低下を引き起こすのではないか」といった問題でした。しかし、実際、2007年が過ぎてみると、あまりこの言葉は取り上げられていないと思いませんか?
その大きな要因は、「団塊世代の多くが、定年後も様々な形で働きつづけているため」だと言われています。このような人々や社会現象を、東北大学特員教授の村田裕之氏は「リタイア・モラトリアム」と呼び、研究をされています。
本来モラトリアムとは、「支払猶予」「一時停止」などの意味ですが、心理的・社会的な猶予期間といった概念もあります。わかりやすく言えば、「すでに次のステップにあるべきなのに、まだ現状にとどまっている状態」でしょうか。
この「リタイア・モラトリアム」の方々には、今までよりもたくさんの時間があり、精神的には開放され、自己実現意欲が強い、といった特性があるようです。
さて、マンションのお話に移りますが、こうした「リタイア・モラトリアム」の方々にぴったりの住まい方として「リゾート・モラトリアム」というのはいかがでしょう?
リタイア後は南の島へ移住したい・・・などと思っていた方も多いでしょう。でも、現実的には、ぱっと移住するのは勇気がいるもの。仕事を続けていればなお、難しくなります。
まずは、首都圏内のリゾートっぽい場所のマンションで長期のお試し居住、気に入ったらもちろん永住・・・という選択肢もあるのでは?
リゾート性の高い立地の物件であれば、将来別荘として利用することもできるし、賃貸や転売する場合もニーズが見込まれるのではないでしょうか。
実際に、世代別にアンケートを行ったところ、団塊世代にあたる50代の人は、子育て世代で環境が大切と思われる30代と比較しても、「住まい選びの際、海の近くや緑の多い環境を重視する」度合いが強くなっています。
価格面でも魅力があります。例えば湘南エリアを23区と比較すると、平均して約1000万~2700万円もの差があります。
昨今、都市と自然ゆたかな郊外の2箇所に家を持つ、いわゆる「マルチハビテーション」が話題となっています。価格メリットを活かせばこうした住まい方にもよりリアリティが出てきます。例えば都心に小さい家や仕事場を借りて、価格的に求めやすい湘南のマンションを買う、といった選択肢もあるかもしれません。
商品面でも、例えば湘南エリアのマンションには、海・山側に両面バルコニーのあるものや、ワイドバルコニー、プールのあるスカイデッキ、サーフボード置き場など、リゾート感覚の設備がそろっているものも多く、ライフシーンがゆたかにひろがりそうです。
一方で、本格リゾートマンションへの供給サイドの動きも注目されます。
最近、リゾートマンションの新しいブランドを発表した大手デベロッパーがみられるなど、リゾート需要を見込んだ動きが出てきています。
様々な魅力を持つ物件が、素敵なロケーションで登場してきそうです。
リタイア・モラトリアムの方に限らず、趣味やスポーツを存分に楽しみたいリタイア層の方も、まだまだ現役ファミリー層の方も、「リゾート・モラトリアム」なエリアでマンションを探してみることで、将来の「本格リゾートマンション選び」も含めて、ご自身の居住スタイルの長期展望をイメージできるかもしれません。